稽古での初体験
土浦つくば合気会
稽古に出かける間際に福田先生がお電話があり
「お客さんが来ていて稽古に行けなくなって申し訳ない、よろしくお願いします。」
とのこと。いつもなら先生不在ならば稽古の価値が下がるので
「私もお休みしようかな」と考えるところですが、“先生がお休み”との情報を伝える役目を果たすためには稽古には向かわなければなりません。
「では先輩達にお伝えします。」と土浦武道館に向かったのですが・・・
稽古開始時間に来ていたメンバーの中では弐段の私が一番上ということになり、私が先生のピンチヒッターに。
とは言っても、誰も私に指導を期待している訳ではないので、固くなる必要はないのですが・・・自意識過剰ですね😅勝手に緊張しました。
私が前で模範をやったのは「体の変更」だけだったのですがいい経験しました。
福田先生と同じように全員に技をやるんですが、みなさん私に気を使ってすごい優しく持ってくれるんです。それでもってしっかりと崩れたような受けをとってくれるんです。
そこがまた嬉しいような悲しいような悔しいような恥ずかしいような申し訳ないような。
次の「諸手取り呼吸法」はどうしようと体の変更の稽古をしていても上の空。
でもそんな時、先輩の三浦さん合気会五段が来てくれたので選手交代、ホッとしました。
でも、いい経験でした。改めて先生の重要さ、責任の重さ、を痛感しました。
先生は指導者になってから何十年もこの重圧の中で闘ってきているんです。これは並大抵の努力じゃ無理です。
先生は努力している姿や研究している姿は弟子達には見せません。しかも、感情も表に出すことはなく、如何なる技もなんの造作もなくやってるように弟子達に見せるのです。
今日、僅かな時間でしたが初めて先生がいつもいらっしゃる場所に立って、ちょっとだけ先生の目線からの景色を見ました。正直、ビビって足がすくみました。
先生は私が思うよりもずっとずっと高くて、風の強い、足場の悪い所にいたのです。
ちょっとの気のゆるみで転げ落ちそうな所に。
そこに立ち続けることがプロの指導者の覚悟なのです。
もっともっと修練が必要だと感じた夜でした。