二教
7月4日 下稲吉中学校 福田 保 先生
体の変更
諸手取り呼吸法
片手取り入身投げ
座り技 呼吸法
諸手取り二教 裏技
諸手取り三教 表技 裏技
(写真:両手取り二教 裏技)
二教も三教も関節を刺激する技です。
私が「かすみがうら合気会」に入門したばかりの白帯の頃の思い出です。
「二教の裏」の稽古が火曜、土曜と二日続いた事がありました。「正面打ち二教」「相半身片手取り二教」「胸取り二教」等々、二教ばかりやるのです。
今日稽古した技に「?」がたくさんあると皆が感じたときは次の機会も同じ技の指導を福田先生にお願いするということは今もよくある事です。
私はその次の週の稽古に向かった時に「今日も二教では?」と考えると辛くて怖くて下稲吉中学校の駐車場までも入っていけずに、闇夜に光る道場の明かりを眺めながら正面道路を行ったり来たりしたことがありました。
結局、稽古開始から30分遅れて稽古には行ったのですが、「前回は二教やったから今日は三教と四教だね」といって黒帯の先輩達にはキュウキュウ締められもっともっと痛い指導を頂戴したのでした。
(写真:両手取り 三教)
一教は関節を刺激しないので、二教は最初に教わる関節技だと思います。小手返しの場合もあるかな。
自分が二教を受けた時の痛みの経験から、
「どうすれば痛くさせられるか」
を追求することが「二教を効かす」ことだと考えがちです。
福田先生曰く
「二教は手首を鍛えるのにいいんです。関節を軟らかくするストレッチなんですよ。」
私「ツライ運動ですね!」
私は弐段をいただいた頃には大分手首も強くなり、その頃くらいから二教には
「痛みのその先がある」と考え始めました。
福田先生の二教は下半身にくるのです。手首があまり痛くない時でも足腰がガクーンと崩れて倒されます。手首が痛くて痛くて仕方なかった頃には気づかなかったことです。
二教のような関節技であっても関節に痛みを与えることは主ではなく、足元は動かないようにして上半身が移動させられるので崩せる。手首を通して相手の重心をずらすのです。
福田先生
「(二教に持った)手首を相手の鼻の方に向けて、ゴメンなさいって頭さげりゃ相手はガクーンときちゃうよ。だからゴリゴリ、ギュウギュウひねったりしたらダメなんです。力を入れると相手も力が入って固くなっちゃう。そうすっとやりずらくなるんだ。力はいらないんですよ、むしろ力は抜いてこっちはしっかり(姿勢を)してればいいです。」
「相手の鼻の方に」というのは相手の中心に向かって力を作用させることを言っています。そのためには仕手の姿勢がしっかりしたものではないといけないのです。
この技に慣れていない人では凄く痛い二教ですが、鍛えられるとだんだん痛くなくなります。そうなると痛くすることしか考えられない人の二教は効かなくなります。
しかし福田先生のように合わせて崩して極める二教を覚えれば問題ないのです。
私は二教以外でも関節技を稽古する時、痛いかどうかよりも、どう崩せるかを考えて稽古するようにしています。道は遠いですが、より面白い稽古になります。