「実戦!芦原カラテ」を読む①

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土浦つくば合気会の仲間の齋藤さんに借りた「実戦!芦原カラテ」を読んでいます。
私は齋藤さんと出会うまでは芦原英幸氏のことは殆ど知らなかったです。
カラテの達人の武勇伝などで聞いたことあるかどうかくらいで、フィクションの世界の人な感じがしていました。
今回借りたのは芦原氏の「技術書」で、とても素晴らしい内容でした。
はじめの「かまえ」の章からとても興味深い。

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【実戦!芦原カラテ①より】

 半身:芦原カラテでは相手と真正面から向き合うことは最もしてはいけないことの一つ。相手と対する部分はできるだけ少なく、常に半身の姿勢を心がけること。

受け:受けながら崩す。ガードは伸ばせばパンチになる。
 
「芦原カラテ」の“かまえ”についての記述を読んでいると合気道の半身の作り方と共通していることがわかります。他の空手の流派については手元に資料もないので勉強していませんからわかりません。
私の心の師匠「ブルース・リー大先生」の「BRUCE LEE’S FIGHTING METHOD」の中でのスタンスの指導もほぼ「合気道の半身」の姿勢の作り方と同じような指導があります。

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【BRUCE LEE’S FIGHTING METHOD ②より】
バランス:
足を胴体の真下、軽く足を開いた位置に置く。体重は両足均等にかけるが、前ヒザを曲げることによって重心もわずかに前足に多くかかるくらいがよい。
前ヒザのように後ろヒザも曲げる。動作をするにはリラックスし、柔軟にしておかねばならない。優れた格闘家はけっしてヒザをまっすぐにすることはない。
優れたバランスは、あなたがどんなポジションにあっても、あなたのボディをコントロールしてくれる。安定した状態を必ず取り戻すことができる。
 

 やはり技を磨き突き詰めていくと達人は同じところに行き着くのです。

福田先生と岩間の道場で共に稽古した先輩の「齋藤守弘先生」「塩田剛三先生」の半身も同じですし、半身を重要視していました。

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以前、同じく齋藤さんから頂いた芦原英幸氏関連の本に、芦原氏は黒崎健時氏との壮絶な組手で、「相手には打たれないように自分の技はヒットさせるには」と研究してサバキに開眼したと。四国で警察道場を拠点に指導したとき、そこで柔道や剣道や逮捕術に触れているという。その中でも逮捕術は熱心に学んでいたという村民の証言があり、芦原氏の“サバキ”の高度化に影響したのだろうとその著者は書いてます。
1949年に財団法人警察協会から発行された「警察教科書 逮捕術」というものは植芝盛平合気道を学んだ富木謙治氏の「富木流合気柔術」そのものといってもいいものだそうです。
真実はよくわかりませんが、その説が正しいならば、合気道しか知らない私が「実戦!芦原カラテ」のサバキの技法を読んで腑に落ちることがたくさんあることも、齋藤さんがカラテから合気道にすんなり移行できたのも納得なのであります。

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