お盆休み 〜 「靑い種子は太陽のなかにある」

2015.8.13(木)

お盆休みはいつも奥さんの実家にお泊まりに行きます。義父のお墓参りに行って、1日中何にもしないでまったり過ごします。

買ってから1年以上、読まないで積んであった本を持っていって読んだりもするので、何もしないわけでもないかな。でも、ほとんど昼寝してますね。この家には「昼寝の神様がいるね」とみんなでよく話してます。

みんなで雑魚寝で昼寝してると、「平和だな〜」と感謝したくなる終戦の日前後なのであります。

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2015.8.14(金)

『靑い種子は太陽のなかにある』~テラヤマ80×ニナガワ80のアニバーサリー・イヤーに贈る幻の音楽劇~を観てきました。

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47歳の若さでこの世を去った寺山修司の生誕80年。演出家・蜷川幸雄の80歳。アニバーサリーイヤーの今年、寺山修司が20代の若き日に遺した幻の音楽劇

『靑い種子は太陽のなかにある』

楽曲を手掛けるのは松任谷正隆

主演に亀梨和也

私は、奥さんが大ファンであるアイドルグループ“KAT-TUN”の“亀梨和也”氏が主演を務めるということで付き合った(渋谷オーチャードホールまでの運転手)のですが、結論から言うと、かなり楽しめました。

2回の休憩、3時間20分ほどの上演時間でしたがまったく長く感じませんでした。あっという間な感じさえしました。

本作は寺山が劇団《天井棧敷》を旗揚げするより以前、1963年に28歳で書いた戯曲だそうです。一度、その頃に上演はされてるようですが、それから再演は一度もないので、今回の作品は初演といってもいいのではとプログラム(2000円、読み応えあり)にありました。

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《60年代の高度成長に躍る日本、浮浪者や売春婦などの個性的な住人たちが集うスラム街に鉄筋コンクリート公営住宅の建設の話が持ち上がる。ガス水道完備のアパートにスラムに住人たちもしだいに入居を望み始める。ある日の夕暮れ、主人公の賢治はアパート建設現場で転落事故死した作業員が建物のコンクリートに埋められるのを見てしまって・・・・》

主人公の賢治に思いを寄せるヒロインの弓子に高畑充希。現実と理想の狭間で揺れ動き、打ちひしがれるヒロイン。彼女の歌唱力は素晴らしく心に沁みる歌声でした。

この舞台の雰囲気がまず大好きですね。幕が開いた瞬間、「あっ」と思いました。舞台の美術がもう私が大好きなあれなんですもん。「ヒエロニムス・ボス(ボッシュ)」

多分モチーフはヒエロニムス・ボスの「快楽の園」や「聖アントニウスの誘惑」「干し草車」などからでしょうね。

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あと、思い出したのは好きな映画。「ロッキー」や「ショーシャンクの空に」や「シティ・オブ・ゴッド」や、そしてマーロン・ブランドの「波止場」など。もっともっとたくさんあります。どんなに貧しくとも、虐げられても、愛するものを奪われても体制の力で押さえ付けられても「希望」や「心」は奪われない、汚い手に触れさせない。

『靑い種子は太陽のなかにある』は奥さんのお付き合いで行った演劇でしたが、大好きな要素いっぱいでとってもとっても楽しみました。私はミュージカルや舞台演劇のあまり好きではないので、今まで敬遠してましたが、食わず嫌いは良くないと反省しました。

帰り道に浅草寺によってお参り。仲見世でお土産を買って帰りました。

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